働き始め仕事もある程度慣れてくると、就職活動中に思い描いていた理想とする働き方や社会人像と、現実とのギャップに戸惑いを感じ始める人もいるのではないでしょうか。
例えば、「大学で勉強した専門技術を活かせますよ。」と言われ、ワクワクして入社したけれども専門とは関係ないような仕事ばかり頼まれる。または、「うちは残業少ないですよ。」と聞いていたけど、自分が思っていたより残業が多く、自分の時間がなかなかとれない。或いは、これまで、同世代の人としか密に接してこなかったので、年齢が異なる先輩方やお客様とどの様に接したらいいのかわからない。など・・・戸惑う理由は様々かもしれません。
では、NLPを活用して、社会人としての立ち位置を見直す方法をお伝えします。

現状を自分の強みに変える視点をもつ


理想と現実のギャップにのみフォーカスしていても、戸惑いや不満が募るだけでなかなか前に進むことは出来ません。そこで、現実をしっかり見つめてみましょう。
例えば、専門技術を活かせると言われたが、専門とは関係ないような仕事ばかり頼まれているのであれば、今依頼されている仕事をきっちりと遂行することが、専門技術を活かせる仕事を任された時の自分自身のどんな強みとして活かされるのだろうか?と考えてみる。
コピーを何十部も頼まれると、意外と大変で時間もかかるものです。しかし、大変なことを知らないと自分自身が後輩などに依頼する立場になった時に、「〇時までに、何十部お願い。」なんて無理なお願いをして会議に間に合わないなんて事になってしまうかも。

現状から現在のテーマ(課題)を見つける


“思っていたより残業が多く、自分の時間がとれない”、“年齢が異なる先輩方やお客様とどの様に接したらいいのかわからない”という時には、現状の問題から、テーマを見つける事が大切です。
自分の時間がとれないと思っているのであれば、どのようにすれば時間を確保できるようになるかを考える。今すぐに、残業時間を減らすことは簡単なことではないと思いますが、1年先、或いは1年半先に残業時間を半分にするという目標を立てると、現在受け持っている仕事をどの様にすれば効率よく進められるのかというテーマが出てきます。また、先輩方を観察しながら、この先どの様に仕事を進めれば残業時間を減らすことが出来るのかという事を常に意識していると、更にテーマが見つかるかもしれません。
また、年齢が異なる方々とどの様に接したらいいのかわからないと思っているのであれば、勿論コミュニケーション力を磨くのが一番です。まず、相手に話しかける最初の一言を意識してみましょう。
相手に話かける時に、オープンクエスチョンで話かけるという事を意識してみて下さい。オープンクエスチョンとは、質問方法の一つです。オープンクエスチョンとは、相手が「はい」や「いいえ」で答えないような質問の方法です。それとは反対に「はい」や「いいえ」で答えれるような質問の方法は、クローズドクエスチョンと言われます。
例えば、クローズドクエスチョンは、「今日はいい天気ですね。」,「週末は、自宅で過ごされたんですか?」,「毎日忙しいですか?」というようものです。
それに対し、オープンクエスチョンは、「お休みには、どんな事をされることが多いですか?」,「この仕事で面白さを感じるのはどんな時ですか?」,「仕事が忙しい時、どうやってストレス発散してますか?」というように、「はい」「いいえ」で答えられず長い文章で答える事になるので、そこから更に会話が拡がりやすくなります。
会話が続かないという人は、クローズドクエスチョンで相手に話しかけていることが多いという事も理由の一つとして考えられますので、オープンクエスチョンを意識することをテーマにするのもいいかと思います。

何のために、仕事をするのか考える


最後に、あなたは何のために仕事をするのでしょうか?自分自身に投げかけてみて下さい。
「私が仕事をしているのは、何のためなんだろうか?」
「私がこの仕事をする意味は何だろうか?」と、自分に質問してみて下さい。
例えば、仕事をするのは、成長するため。或いは、充実感を得るため。一人前の社会人になるためなど答えを引き出してください。そして、今はそこに向かっていくために一ステップと位置付け、今の戸惑いも活用していきましょう。

NLPの前提に、『すべての手順は、全体性を高めるためのもの』とあります。是非、未来のあなたのために、一手順として一歩を踏み出しましょう。

『未来を語る前に、今の現実を知らなければならない。現実からしかスタートできないからである』
(ピーター・ドラッカー:ユダヤ系オーストリア人 経営学者)

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