あなたは壁にぶつかった時、まずどんな言葉が頭に思い浮かびますか?『どうしよう、出来るかな。』『えー、もう無理だ。』『何とかなる。』『大丈夫!』 ・・・etc.
では、あなたの子供さんや生徒さんが壁にぶつかった時、まずどんな言葉を思い浮かべて欲しいですか?『もう無理。』『出来ない。』『頑張る!』 ・・・etc.

私たちは、自分自身が積み重ねてきた経験と比べて、これは出来ない。これは何とか出来るかも。これは楽に出来る。という風に判断しています。そして、その積み重ねた経験が多ければ多いほど、自分で出来ないと判断した事に対して、やりたいと思ってもチャレンジする事が不安や怖れなどの理由で一歩踏み出せないことはよくあることです。また出来ないと判断してしまうと、出来るかもしれない方法をアドバイスされてもアドバイスを受け入れ、一歩踏み出すまで時間がかかったり、結局行動に移せないという事もよくあることです。
大人になると、経験が増える分『出来ない。』と思ってしまったことに対し、『出来る!』を受け入れることは簡単な事じゃないかもしれませんが、子ども達は経験がない或いは、少ない分そのハードルが一気に下がります。

ところで、子どもが
「塗り絵終わったよー。見て見て!」と言いました。
①、②、③どの塗り絵だったら褒めますか?

正解は、どれでも褒める、です。
例えば、①番であれば「上手に塗れたね!今度はこっちも塗ってみる?」
②番なら、「昨日よりも上手だね。今日は種も塗れたんだね。」
③番なら、「上手に塗れたね!青いイチゴかっこいいね。」
また、テストで間違いがあっても、間違いに目を向けるのではなく「この前わからないって言ってたこの問題出来るようになったんだ!頑張ったね。」、「この漢字覚えられないって言ってたけど、○貰ってるね。」という風にまずは、褒める箇所を探してみて下さい。
私たちは、つい、出来ていないところや普通と違うところに目が向いてしまいます。そして、出来ていない部分は出来るように正したり、普通と違う部分は普通に正そうとしてしまいがちです。正そうとすることで、子どもはそれは“ダメ”なんだと認識してしまいます。その“ダメ”がくり返し積み重なることで、私はダメだ。僕は出来ない。という判断を下しやすくなってしまいます。
逆に、「上手だね!」「出来るよ!」と褒められることが多いと、まだした事がないけれども、『これも出来るかも。じゃあ、やってみよう!』という判断を下しやすくなります。

NLPには、“人は、成功して自分が望んでいる目標を達成するために必要なリソース(資源)をすべて持ち合わせている”という前提があります。
私たちは本来、目標を設定したら達成するために必要なリソースを持っているはずですが、出来ないというネガティブな思い込みが邪魔をして、持っているはずのリソースを活用出来ずにとどまってしまうことが多々あります。
ポジティブな思い込みで、なんでも出来る!とチャレンジする子どもに育てるには、いい部分を見つけて褒める事が近道です。

『指導力のある上司は、ほぼ例外なく「褒め上手」。褒めることによって、モチベーションを高め、部下との人間関係も良くします。』

 (本間正人:日本の学習学提唱者)

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