先日バスに乗っていると、4,5歳くらいの女の子とお母さんが一緒に乗り込んで来て隣に座りました。女の子はおしゃべりすることが楽しいようで、話し声がずっと私の耳に届いていました。しかし、お母さんの声は全く聞こえてきません。何故だろうと思い、横に目を向けるとお母さんはスマートフォンとにらめっこ中でした。女の子は、お母さんの方を見て一生懸命話しかけているにも関わらず、時々頭を縦に振る程度でスマートフォンから目線が外れることはありませんでした。10分くらいすると、女の子はおしゃべりをやめてしまいバスを降りるまでつまらなそうに黙って窓の外を眺めていました。
別の状況で、お母さんがこの女の子に話しかけた時に、何も返事をしなかったらどうするのでしょうか?あくまで想像ですが、「なんで返事をしないの。ちゃんと返事をしなさい。」と言って怒るのではないかと思われます。この女の子は、ただ単にお母さんの真似をしただけに過ぎないのですが・・・。

子どもは真似が上手

子育ての経験がある方や小さい子供と接したことがある方は、経験されていると思います。「一人で飲める」と言って大人の真似をしてコップから飲み物を飲もうとしたり、スプーンを使うのもままならないのに「箸で食べる」と言って箸を使いたがったり。とにかく子どもは大人の真似をしながら色々な事を身につけていきます。
そして、言葉も真似をしながら覚えていきます。

子ども 「これは?」
大人 「みかん」
子ども 「みかん?」
大人 「そう、みかん」
子ども 「みかん、みかん」
大人 「じゃあ、これ何だったかな?」
子ども 「・・・?」
大人 「バナナ」
子ども 「バナナだった」
大人 「バナナだったね」
子ども 「うん、バナナ」
という風に、同じ単語を何度も繰り返し、真似しながら覚えていくのです。まだ、言葉を覚え始めて語彙が少ない子供でも、大人が言葉を繰り返すことでチョットした会話になるのです。

子どもはちゃんと見ている

真似が上手だという事は、観察することも上手だという事です。TVなどを観て好きなキャラクターになりきっている子ども達は沢山いますよね。「あんパーンチ!」、「〇〇戦隊××。悪い奴をやっつけるぞー!」そして、女の子はお母さんの目を盗んでお化粧の真似事をして、凄い顔になって登場したり。怒られたり。おままごとをしている、男の子と女の子がお父さん役とお母さん役、子ども役に分かれて遊んでいる様子は面白いですよね。お母さん役の子どもがお父さんや子どもたちに対する行動や言葉は、その子のお母さんを真似しているんだろうなと想像できます。大人が思っている以上に子どもは観察することが得意なのかもしれません。一人で子どもに何かさせるよりその才能を利用して、子どもと一緒に何かをしてあげると喜んで大人の真似をしながらいつの間にか出来るようになっていたり、覚えたりするものですよ。大人も楽しみながら是非一緒にやってみて下さい。

NLPのコミュニケーション術を使って会話を楽しむ

NLPでは、相手と信頼関係を構築する方法の一つとしてマッチングというものがあります。相手の姿勢・態度や言語にマッチさせることで信頼関係を築くことが出来るというものです。マッチさせる≒真似するのです。 まさに、子ども達がしていることです。そして、私たち大人は子ども達を真似することで、楽しい会話に繋がるのです。例えば、保育園や幼稚園から帰ってきた子どもに

お母さん 「今日は幼稚園で何したの?」
子ども 「今日は、鬼ごっこしたよ。」
お母さん 「鬼ごっこしたんだ。鬼ごっこしてどうだったの?」
子ども 「僕、鬼になった。」
お母さん 「そうなの。鬼になったの?」
子ども 「鬼になったけど、〇〇くん捕まえたよ」
お母さん 「凄いね。○○くん捕まえたの。それで・・・」

子どもは、お母さんが真似して返事を返してくれることで、話を聞いてくれている。自分に気が向いているとちゃんと理解しています。子どもは話を聞いて貰えているという嬉しさから、色んなことを伝えてくれようとします。子どもが色んなことを伝えてくれると、大人もまた嬉しいですよね。私たち大人は、子どもの真似をしながら会話を楽しみましょう。

『子供は親の言うことはきかないが、親のする通りにはするものです。親の生き方こそ子供にとって最高の教材です』

(ジョセフ・マーフィー:アメリカの牧師,思想家 )

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